【やはりあった】電通・博報堂内定者に共通する3つのポイント

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はじめに

外資系企業や総合商社と並び、毎年就活生の人気の高い広告代理店。電通・博報堂をトップとして、毎年トップ校の学生が多数エントリーします。

しかし「華やかそう」「飲みが激しそう」といったふんわりした印象はあるものの、実態はどのようなものなのか、また社員や内定者にはどのような人が多いのか、イメージがつかない方も少なくないのではないでしょうか。

そこで筆者の身の回りにいる電通と博報堂、いわゆる電博の内定者複数人についてリサーチしてみました。その結果、就職活動時に心掛けていたことについて、3つの共通点が見えてきたので、ご紹介いたします。

主に、エントリーシート(以下、ES)や面接対策に役立つTIPSとお考えください。

筆記試験については、基本的なSPI対策でOKです。厳しい競争にはなりますが、ここで不採用となるようでしたら、残念ながらそもそも難しかったのだと考えた方が良いです。

ご紹介が遅れましたが、筆者も広告代理店の内定者です。それでは、どうぞ宜しくお願いいたします。

3つのポイント

1.OB訪問を10人以上している

1つ目は、OB訪問を10人以上行っているということです。

外資就活ドットコムでもしばしばお伝えしているように、広告業界のみならずどの業界においても、情報を得る上でOB訪問はとても有益です。とりわけ広告業界においては、以下の3つの理由でOB訪問がとりわけ重要になってきます。

理由1.OB訪問数が選考基準となっている

広告代理店は応募者が大変多いため、面接初期の時点で1人1人の話をじっくり聞いてもらえる、ということはほとんどありません。また、ミーハーな気持ちで受験する応募者も多い業界です。そうした中で、本気度の有無を見分ける分かりやすい基準として、OB訪問の人数が使われます。

OB訪問をたくさんしている=会社への熱意がある、ということなので、面接官は応募者の本気度合いが一瞬で、かつ定量的に把握できます。

加えて、広告業界はフットワーク・人脈が命です。

就活のOB訪問という、入社後の営業などの諸活動に比べればハードルの低い人脈形成で力を発揮できないようでは、ポテンシャルは期待できないと見られてしまいます。

筆者の回りでも、ほとんどの電博内定者は10人以上OB訪問をしていました。電通では1次面接で必ずOB訪問の人数を質問されるのですが、かつては5人が最低ラインだったと聞きます。

また、伝え聞いた話なので真偽は定かではないですが、面接で社員の名刺200枚(!?)を見せて内定をもらった方も過去にいるという伝説があります。ちなみにここで人数を盛ってしまうと、次の「誰にしたの?」という質問で爆死することになるので気をつけましょう。

またOB訪問というのはざっくばらんな場で「評価されをもする」ことを意識してください。A-Dみたいなランク付けの権限がある方もおります。ただこういった場では固く取り繕うより素のままの自分で臨みましょう。

マッチしていていないなら、早めに広告代理店就職をやめて他業界の話を聞いたほうが良いと思います。けっこう合う合わない分かれる業界だと思いますので。

理由2.「なぜ○○じゃなくてうちなの?」への確たる回答が必要

仮に「なぜ電通じゃなくてうち?」と質問された場合、業務上の差異を述べてもまるで説得力がありません。

広告代理店では、入社1-2年は基本的に同じような業務内容でさほど違いはありません。オリンピック関連は電通が抑えにいっているところはありますので、彼らじゃないとできないことも当然あったりしますが、新卒学生全員がそこに配属されるわけでは当然ありません(内定もらってから考えましょう)

しかし会社ごとにOB訪問をすることで、各代理店のカラー、カルチャーや業務スタンスの違いを実感することができます。

筆者も電博ともに複数人OB訪問しましたが、両社の雰囲気の違いを身をもって感じました。こうしたことから、他業種と同じくOB訪問は必須です。

面接終盤になると、どの会社でも「なぜ○○じゃなくてうちなの?」という質問がされますが、OB訪問で感じたカラーの違いを言語化し、それが自分にとって魅力的であることを説得力を持って話すことができたら、面接官が納得する答えになります

それでは、受け答えの例を以下に記述してみます。

●NG例:「なんで○○じゃなくてうちなの?」

「コミュニケーションでの課題解決に、自らの語学力や問題発見・課題解決能力を活かし、グローバルに取り組み、日本経済社会の発展に貢献したいためです。

そのためには、クリエイティビティ・営業力ともに最高峰の御社の厳しい環境の中で、とことん力を磨き抜いていくことが最も近道と考えました。
また、今後海外展開の動きは一層進むと考えられますが、その中で自らの語学力を活かすチャンスも大いにあると感じています。」

●OK例:「なんで○○じゃなくてうちなの?」

「社員さんに魅力を感じたからです。私は15人の社員の方にOB訪問させていただきましたが、仕事の説明のみならずES添削や面接練習など、皆さま全員が親身になって力になってくださり、頑張ろうと身を奮い立たせられました。

同業他社の方にも何人かOB訪問させていただきましたが、御社の社員の方が最も親身になってくださりました。
これまで部活で周囲と声を掛け合い支えあって生きてきた私は、どこよりも御社の社員の方々のもとで、一緒に働かせていただきたいと思ったからです。」

一見NG例の方が立派ですが、全く実感がこもっておらず、他社との違いも明確化されていません。一方、OK例は拙いながらリアルで、他社との違いがそのまま志望理由につながっています。

もちろん、これらはあくまで例ですので、「これを話したら通る!」というわけではないことはご承知おきください。

理由3.インパクトある「自分の伝え方」をプロの目線で固めねば内定が困難

非常に重要です。OB訪問を通じて、社員の方から自分の伝え方を学びとるということです。

広告代理店の社員の方は、いわば「伝え方のプロ」です。彼らは、限られた時間・文字数の中で、商品の魅力を伝えるということを生業にしています。

選考も広告と同じく、限られた時間・文字数で、自分という商品の魅力が面接官に伝わらなければいけません。広告業界では、とりわけこの点を磨かなければ、内定は難しいものとなります。

自分の伝え方を磨くには、複数のOB訪問でESや面接の受け答えを見てもらい、自分について何をどのように伝えたら面接官に刺さるのか、どのような話し方をすれば良いのか、広告業界のプロの目線で厳しくチェックを受けるのが近道です。

筆者は締切前日まで、ESを持っていく→添削してもらう→再度書き直す、ということを4回繰り返してESを提出し、面接が始まってからも週に2,3度は受け答えを見ていただきました。

伝え方は一朝一夕で身につくものではありませんが、OBのフィードバックをもとに”面接官の印象に残る伝え方”を考え、洗練させることで、他就活生と大きく差をつけられます。

2. CMを背景・作られた意図から見ている

2つ目は、CMを背景/作られた意図から見ているということです。

そもそも広告代理店の意義は、クライアントの課題を、主にコミュニケーションによって解決することです。それゆえすべての広告には、掲載企業の課題解決につながるメッセージが含まれています。

ですので、視聴者に面白いと感じてもらう番組を作る放送局とは、仕事をする上で向いているベクトルが逆です。

1つのCMを例に挙げてみましょう。

満島ひかりさんが出演している、カロリーメイトのCMです。クライアントは大塚製薬です。

このCMを見るに、例えば「カロリーメイトの売上をあげる」などがクライアントからの依頼として想定されます。仮にそうだったとしましょう。

この場合、広告代理店は「①カロリーメイトの現状の課題を考える→②その課題を解決するようなカロリーメイトの訴求ポイントを絞る→③その訴求ポイントが伝わるような広告を作る」というステップで作業を進めます。

それゆえ上のCMには、広告代理店が生活者に訴求したいポイントが含まれています。

CMのストーリーは、新社会人の男性が仕事に四苦八苦し、時間に追われながらも、カロリーメイトを食べてエネルギーをチャージする、というもの。

このストーリーにおけるカロリーメイトの訴求ポイントは、「短時間で栄養補給できる」ことです。

以上をもとに解釈を加えると、

①商品の現状の課題→10,20代の間で売上が伸びていない
②課題を解決する商品の訴求ポイント→短時間で栄養補給できる
③訴求ポイントが伝わる広告→ターゲット層であり、時間に追われがちな新社会人にスポットを当てる

といったことが考えられます。

カロリーメイトには以下のようなCMもありますが、訴求ポイントとしては上と同様でしょうか。

ところで、どの代理店でも、面接で1度は好きなCMとその理由を聞かれると思います。

多くの広告業界志望の就活生はこうした背景を考えておらず、「満島ひかりさんのメッセージに心打たれました!」といったことを、面接で話しています。

広告代理店は、CMのファンは求めていません

「面白いものが作りたいなら放送局に行けよ」といったところです。好きなCMを聞かれたときに見たままの感想を述べると、単なるファンだと思われる可能性大です。

どのCMであれ上の①②③を自分なりに解釈し、コミュニケーションでの問題解決に面白さを見出したことをロジカルに伝えられたら、他の就活生よりも一歩先を行くことができるのではないでしょうか。

加えて、どの広告をどの会社が作っているかについては、雑誌やインターネットでざっくりと調べておくべきでしょう。

ここでも、カロリーメイトを題材にして受け答えの例を以下に記述してみます。

●NG例:「好きなCMと、その理由について教えてください」
「満島ひかりさんが出演しているカロリーメイトのCMです。
理由は、満島さんの力強い歌声や新社会人の力強く頑張る姿に、感銘を受けたからです。
私も落ち込んだ時は、あのCMを見て励まされています。」

●OK例:「好きなCMと、その理由について教えてください」
「満島ひかりさんが出演しているカロリーメイトのCMです。理由は、時間がなくとも手軽に食べられる、という点に訴求しているところに面白さを感じたからです。

私自身、これまでカロリーメイトはどちらかと言うと3-40代の方が食べるイメージでした。
部活でも休憩時の栄養補給はゼリーを飲んでいたのですが、満島ひかりさんファンの部員が多いこともあり、あのCMを見てからカロリーメイトが導入されるようになりました。」

この例はわかりやすいかと思います。NG例はCMを面白い作品と見てしまっています。一方OK例は、CMをコミュニケーションでの問題解決として見ています。

3. 面接では自分のことばで語る

3つ目は、面接では「自分のことばで語る」ということです。

広告代理店は、「ことばで人の心を動かす」仕事です。手垢のついた言い回しや借りてきた表現では、人の心は動きません。
そしてそうした表現は、聞いている人にはすぐに伝わります。

自分なりに考え抜いて生まれた言葉は、どんなに拙くとも、相手に伝わるものです。安易に「○○力」といった耳触りの良い言葉に逃げず、自分なりの表現に落としこむことが、広告代理店の選考ではとりわけ大事になってくると思います。

面接担当の社員はこう言っておりました。

「ある程度選考に残った人間でも、自分の言葉で分かりやすく、質問に対して的確に回答をできる人間はほとんどいない。よりベターという選択をしているものの、聞くだけで疲れる。99%何の印象にも残らない」

これは広告業界志望者ならなんとか見返したくなりますよね。自分ならではの言葉、切り口を突きつめ、選考に備えましょう!

こちらでも、受け答えの例を以下に書いてみますね。

●NG例:「あなたを一言で表してください」

「自身の強みである周りを巻き込む力を活かし、集団のメンバー同士のコミュニケーションを円滑化する、組織に欠かせない潤滑油です。」

●OK例:「あなたを一言で表してください」

「”イチローを超えちゃったチアリーダー”です。部活の厳しい練習を耐え抜き、体脂肪率が4%、イチロー選手の5%を下回りました。」

NG例は一見よくまとまっていますし、サークル幹部やゼミ長などこう書きたくなりますが、どうしようもなく無個性です。OK例は、オリジナリティがあります。

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