マーケティングは資格が必要な職種ではありませんが、基礎知識として知っておいた方ががよかったり、持っているとステップアップできる資格もあります。おすすめを集めました。
マーケティング担当にもさまざまな職種がありますので、分野に分けておすすめの資格を紹介していきます。
【企画・戦略立案】
企画・戦略などの上流工程の業務では、マーケティング理論の全体像を把握していることが不可欠です。またWebマーケティングの分野でも、検索エンジンやソーシャルメディアなど最先端の技術だけでなく、Webマーケティングの概観をとらえることが有効でしょう。マーケティング分野全体を「広く浅く」とらえるための資格を紹介します。
資格名 | 試験内容 | 受験料 |
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マーケティング・ビジネス実務検定 |
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5,980円(C級)、7,150円(B級) |
ネットマーケティング検定 |
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5,600円(共通) |
【Webサイトアクセス解析】
Webマーケティングの分野では、円滑に業務を回していくためには専門知識が必須のケースも増えています。その1つ、Webサイトのアクセス解析の資格をご覧ください。
資格名 | 試験内容 | 受験料 |
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ウェブ解析士 |
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21,600円(初級)、86,400円(上級)、324,000円(マスター) |
Webアナリスト検定 |
・問題深堀りのための手法・レポート(情報設計、マーケティングリサーチなど)等 |
25,920円(ベーシック) ※認定・認定証発行手数料として10,800円が別途必要 |
【広告】
同じくネット広告、特に「運用型広告」と呼ばれるタイプは、日々進化する専門知識にキャッチアップしていくことが、成果を大きく左右します。代表的な「Google Adwords」と「Yahoo!プロモーション広告」が、それぞれ資格を設けています。
資格名 | 試験内容 | 受験料 |
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Google AdWords 認定資格 |
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無料(初級1種、上級2種とも) |
Yahoo! プロモーション広告 プロフェッショナル認定 |
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6,648円+税531円(ベーシック・アドバンスとも) |
【編集・ライティング】
資格はあまり知られていない分野ですが、実務上の専門知識を扱った資格が用意されています。
資格名 | 試験内容 | 受験料 |
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校正技能検定 |
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8640円(中級)、3240円(準中級)、9720円(上級) |
Webライター技能士検定 |
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13,500円 |
【経営】
マーケティングを突き詰めていくと、さらに上流の「経営」課題の解決を求められる場面が増えてくるでしょう。一つ上の視点からマーケティングをとらえ直したい方向けの資格です。
資格名 | 試験内容 | 受験料 |
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中小企業診断士 |
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13,000円(1次試験)、17,200円(2次)、 |
MBA(経営学修士) |
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大学院によって異なる |
そもそもマーケティング担当者に資格は必要なの?
これまでいくつかの資格をみてきましたが、これらの資格はマーケティングの現場で本どの程度必要とされているのでしょうか?
その問いに答えるために、マーケティングの現場で「求められている人材像」を考えてみましょう。マーケティングで有名な企業の中途採用ページから、どんなスキルや適性を持った人材が、求められていか?を調べてみました。
(1)外資系大手日用品メーカー マーケティングポジション
- 国際的な職場なので英語力
- 消費者マーケティングに対する情熱
- 消費者の心理の裏に潜む潜在的なニーズを掘り起こし、消費者の生活を改善するためには何が必要かをひたむきに追求する姿勢
- ブランド経営の一員として戦略的思考に基づきチームを正しい方向に導くリーダーシップ能力、コミュニケーション能力
(2)大手広告代理店 ストラテジックプラニング職
- 一般消費者向けの商品・サービス材を対象としたマーケティングおよび調査の業務経験のある方
- マーケティングに関するデータの分析・解析や、それを活用したマーケティングコンサルティングの実務経験のある方
- 内勤だけでなく、社内外のスタッフと協働しながら、得意先との対面に立って業務進行ができる方
- 語学(英語/中国語)が堪能な方、およびアジアマーケットでのマーケティング・コミュニケーション業務経験のある方は優遇
(3)大手インターネットショッピングモール マーケティング企画
- 戦略コンサルティングファームや事業会社での事業企画/経営企画または、それに準ずるような部門で3年以上の経験
- 社内外の関係者と難度の高い交渉を実施し、事業推進または業務改革を自らが主体となって推進し実績をあげた経験(コンサルティングとして間接的な支援でも構いません)
- Web企業(コンサルティングとして間接的な支援も含む)で実際に事業成長を推進してきた方(分析や企画のみではなく、数値実績を伴う取り組みを主体的にしてきた人)
その他にも多くの企業の中途採用ページをご覧になると分かりますが、「求める人材」にマーケティングの資格を要件としている企業は、ほとんどありません。それどころか、実務経験が求められるケースは多いですが、体系的なマーケティング知識は必要ないケースが多いようです。
資格が必須となることも多い「法律」「会計」「医療」などの専門分野や、TOEICスコアが武器となる英語との大きな違いでしょう。
資格を身につけるメリット
それでは、マーケティングの仕事をする方にとって、資格は必要ないのでしょうか?決してそんなことはありません。マーケティングの資格を取得することのメリットを3つ洗い出してみました。
専門分野の理解を深められる
資格の取得に向けて勉強することで、専門分野の理解を深めることができます。特に実務上のOJT(On the Job Training)で知識を身につけてきた方の場合、分野によっては知識に偏りがあったり、それぞれの分野ごとの関係性があいまいだったりする場合が多くあります。資格取得に向けて勉強するなかで、専門分野全体を体系的にとらえ全体像をもう一度把握し直すことで、より深い理解を得られるでしょう。
ネットワークができる
もしあなたが受ける資格で、受験者向けのセミナーや有志の勉強会が開かれていれば、参加してみるとよいでしょう。会社などの利害関係から離れつつ、マーケティングという共通の専門分野を持った知人ができる機会は、社会人になってからは多くありません。資格取得という共通の目的に向かって頑張る仲間は、その後も交流が続くケースも多いようです。
専門的なスキルを証明できる
資格を持ったことで、あなたが専門的なスキルをそなえていることを、証明することができます。特にマーケティングの実務を経験して、同じ職種での転職を考えている方にとっては、即戦力としての実務能力をそなえていると、転職先に信頼してもらえる材料になるでしょう。また、マーケティング支援会社(広告代理店・制作会社など)にいる場合も、資格をそなえた社員の人数を公開することで、信頼性を高めようとする会社もあります。
いかがでしたか?マーケティングの資格を考えるうえでは、必ずしも「資格の取得」という結果だけでなく、知識やネットワークなど受験勉強のプロセスで得られるものも合わせて考えるのがよいかもしれません。
どんな資格にチャレンジするか?は、あなたが資格を取得する目的にかかっています。あなたなりの向き合い方で、ぜひ資格を通じてマーケティングの世界を広げてみてください。